2023/05/15
季節の変わり目と頭痛③
先週から引き続き季節の変わり目に頻発する頭痛についてお伝えしております。
〈頭痛が起きてしまった後の緩和策〉
いろいろ予防対策をしても頭痛が起こってしまうこともあります。
頭痛が起きてしまった後の緩和策のポイントは3つです。
ポイント① 痛みのある部分を冷やすor温める
ドクドク・ズキズキと痛む偏頭痛の場合、痛みのある部分を冷やします。偏頭痛は脳血管の拡張によって起こるので、患部を冷やすと脳血管が収縮されて痛みが緩和します。そのため患部を温めたり、マッサージや入浴、スポーツなどで血管を拡張させたりするのは逆効果です。
緊張型頭痛の場合、 首・肩・頭まわりの筋肉の緊張から血行が悪くなって痛みが発生します。なので首のストレッチや肩回し、水泳やラジオ体操などの運動、蒸しタオルや入浴で、首・肩・頭まわりを温めることで痛みが緩和されます。
偏頭痛と緊張型頭痛とでは発生するメカニズムが違い、対処法も逆なので注意が必要です。
ポイント② 気候や温度差に対応した衣服調節
季節の変わり目の気圧変動や寒暖差の影響から、脳血管は急激に拡張し、頭痛が起こりやすくなります。また心身へのストレスもかかるので、気候や温度差に対応できる衣服調節が必要です。
特に北海道などの寒冷地では、室内と室外での寒暖差が大きいので、急激な変化にも耐えられるような服装を心がけましょう。
また外の騒音や強い光から痛みが刺激される場合があります。頭痛がひどくなりそうな時は、できるだけ外部刺激を遮断できる暗くて静かな場所へ移動しましょう。安静にすることで血圧も安定し、頭痛の緩和が期待できます。
ポイント③ 市販薬で対応or頭痛外来を受診する
市販の鎮痛剤は頭痛を和らげる作用があり、痛みが比較的軽度で一過性のものなら、高い緩和効果が期待できます。
ただし「頭痛なんていつものこと」と鎮痛剤に頼ってばかりだと「薬剤乱用頭痛」になる危険性が高まります。以前は効いていた薬の効き目が弱まったり、生活や仕事に支障が出るほどの頭痛に悪化する場合も。
近年では、頭痛の悩み専門の「頭痛外来」の数も全国的に増えており、お近くにない場合でもオンライン診療ができるところもあります。神経内科や脳神経外科、ペインクリニックでも診てもらえるので、一度受診することをおすすめします。
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